要 請 書            

司法制度改革推進本部  御中
同顧問会議       御中
同「裁判員制度・刑事検討会」メンバー 殿
                                     2003年3月10日
 
               市民の裁判員制度つくろう会

第1 私たちが2月1日に開いた模擬裁判の結果を審議に反映してください。
私たちは、去る2月1日に、裁判員役322人(全て市民)、裁判官役73人(現職裁判官6人、弁護士51人、司法修習生16人)、合計395人が裁判劇を見た後39の評議体に分かれて評議を行うという、大規模な模擬裁判(傍聴者を含めると約500人が参加)を行いました。裁判官と裁判員の人数比も、3:3、3:9、1:11という3通りに分けました。参加者からは215通ものアンケートが寄せられ、関心の高さが窺われました。報告書を近日中に提出しますので、ぜひ、この結果も審議に反映してくださるようお願い致します。今回の模擬裁判員を体験した市民の感想・要望は極めて貴重であり、是非耳を傾けて制度設計をしてください。
ちなみに、寄せられた意見には、「キャリア裁判官の判断パターンにリードされると危うい」「こうした機会をたくさん持ってほしい」「裁判員制度について市民が意見を出すことは大変すばらしいことだと思う」などがありました。

第2 裁判員は裁判官の3倍以上にしてください。
これは、私たちの当初からの一致点です。大切なことなので、繰り返しお願いします。今回の模擬裁判に参加した現職裁判官が、「普段3人の合議体で審理をしているときには感じない苦労を、この1:11の模擬裁判では感じた。それは、普段の裁判を似通った考えの3人でしているということなのだろう。11人の市民から職業裁判官と異なる発想の意見が出されるということは、交通整理は大変になるが、事件の見方に深まりが出てくると思う。」という趣旨の感想を話されました。
一方、裁判員を経験した市民からは「活発な意見が多く、各自他の人と意見を異にして述べることができた、よかった」「みんながうまく話を出しあってよかった。年代も境遇もまちまちで」「多年齢層の人が集まって話し合うのがよいと思う。」、「不慣れなメンバーでの進行であったが全員がそれぞれのバックボーンから最大限誠実にかかわろうとして新鮮な感動を得られた。」「私は同数のところを体験しまして、今回は模擬裁判ですから別として、裁判員制度の設計にあたって、裁判官と裁判員が同数ではとても意見がいいにくいと思います。3対12とかぜひ市民の裁判員数を多くしていただきたい。」「裁判員の年齢・性別・職業とか、男女比、年齢構成など、経験などいろいろな人がいたほうが良いので、構成を考えて欲しいと思います」などの感想が出されました。
これら経験者の感想に照らしても、多様な市民が参加しそれぞれ異なる視点・人生経験を持ち寄ることが、充実した評議を可能にすること、裁判官より裁判員の人数が圧倒的に多いほうが裁判員が自由に発言しやすいことが明らかになっています。
 市民から無作為に選ばれる裁判員が自由に意見を出し、充実した議論を展開するためには「コンパクトな合議体」であるべきではないと考えます。
裁判員の人数は少なくとも、裁判官の人数の3倍以上としてください。
なお、このことをご理解いただくため、推進本部主催で模擬裁判を実施し、推進本部事務局員、顧問、検討会メンバーの皆様もそれに参加されることを希望いたします。

第3 公聴会を速やかに全国各地で実施してください。
推進本部に寄せられる意見のすべてを検討会メンバーが読むことは事実上不可能と思われます。しかし、市民の意見には、想像もつかないような豊かなものがあります。そして市民は、検討会メンバーに直接声を届けたいと希望しています。
市民の声が裁判員制度に関する検討会の審議に反映されるよう、公聴会を速やかに全国各地で実施してください。

第4 検討会の審議状況をインターネット・ビデオテープ・DVDなどの方法で公開してください。
検討会の議事録が顕名で公表されるようになったことは、議事公開の意義に対する検討会メンバーの皆様の理解が高まったものとして歓迎しています。しかし、議事録の公表までには数ヶ月かかっており、現在公表されている議事録は平成14年11月20日のものです。これでは、審議の状況に応じた的確な意見の表明ができません。
この際、検討会の公開度を飛躍的に向上させるため、その審議状況は、インターネットによるライブ中継・ビデオテープ・DVDなどにより公開するのが時宜にかなった方法であると思います。ぜひとも、議事録の顕明による公表を大幅に進めて、インターネットによるライブ中継・ビデオテープ・DVDなどの方法で公開されるよう要請します。
                                                以上