要 請 書            

司法制度改革推進本部  御中
同顧問会議       御中
同「裁判員制度」検討会各委員殿

                       2002年8月23日

 

            市民の裁判員制度つくろう会



第1 9月24日に実施されるヒアリングについて 

1 7月10日の司法制度改革推進本部「裁判員検討会」で、9月に行なわれるヒアリングについて議論がされ、ヒアリング対象は、最高裁、法務省、弁護士会、警察と「経済界、労働界、被害者関係の有識者」と決まった旨知りました。

 私たちは、一般の市民の会として、ヒアリング対象者になることを二度にわたり申し入れました。
検討会では、どのような議論でヒアリング対象が選定され、私達の団体がなぜ、対象とされなかったかについて教えてください。

2 上記7者のうち最高裁・法務省・警察の3団体は国家機関であって、「国民」「市民」ではありませんし、弁護士会は法曹の集まりです。

 残る3者をもって、今後裁判員となる一般の市民の声を広く、十分に聞いたとは、到底いえません。
 私たちは、広く一般の国民の声を直接検討会委員が聞き、制度設計に反映させることが極めて重要であると考えます。

そこで、私たちは以下のことを要求いたします。

@ ヒアリングをもう1期日設定し、国民各層の代表の意見を十二分に聴取すること
A 一般公募の公聴会を全国各地で開催し、一般市民の声を直接聞くこと

なお、推進本部では、8月1日から10月31日まで、市民の声を聞く意見募集を行なうとしています。これはひとつの改善と評価しうるものの、この意見募集が、公聴会やヒアリングの代替措置になるとは到底いえません。

推進本部が、上記7団体からペーパーの提出だけでなく、ヒアリングにより直接意見を聞こうとするのは、直接行なわれるプレゼンテーションの方がより相手の考えを深く理解しうる、と考えているからでしょう。さらに質疑応答等を通じて、論者の意見をよく理解し、より耳を傾けられるからではないでしょうか。

このような姿勢は、今後裁判員になる一般の市民に対しても同様に貫かれるべきだとおもいます。一般市民はペーパーで意見を募れば足りる、という考えは、この新しい制度を支える主役は誰なのかを忘却した発想といわなければなりません。制度の主役であるはずの広範な一般国民の声に十分に耳を傾けようとするのであれば、直接じっくりと話を聞く公聴会、ヒアリングの方法が取られるべきです。私たちは再度、公聴会・ヒアリングを要求するものです。


第2 10月31日までの意見聴取について

 1 推進本部が8月1日から10月31日まで、裁判員制度に関して意見聴取を設定したこと自体は積極的に評価したいとおもいます。

 2 しかし、一般市民にこのことがどの程度周知されているか、については不十分だと考えます。

私たちは、定期的に繰り返し、NHK等を通じて広報するなど、市民が意見聴取について知りうる機会を十分に確保することが必要だと考えます。

また、「裁判員制度」という言葉自体知らない市民が圧倒的であることからすれば、意見聴取の広報にあたっては、裁判員制度に関する説明も十分になされるべきです。

意見聴取の機会に多くの人々が意見を言うことができるよう、是非、実現してください。

 3 前回の要請の際、推進本部に寄せられた意見の取り扱いに関して、川原企画官から「寄せられた意見そのものは、検討会委員に渡していない。意見の骨子と意見を寄せた人の氏名等を記載したリストを検討会委員に渡している」との回答がありました。しかし、リストを見て果たして検討委員がどれだけの市民から寄せられた意見を実際に入手し読んでいるのでしょうか。

10月31日までの意見募集に関しては、私たちは当然、寄せられた意見がすべて検討会委員に配布されるべきものと考えます。

また、11月以降も是非、裁判員制度に関して寄せられた市民の意見はすべての検討会委員に配布するよう求めます。


第3 市民への情報公開について

 裁判員制度の立法過程の情報公開は未だ極めて不十分です。

1 リアルタイム公開を実現してください。

 8月8日段階において未だ、6月11日の議事録の公開がなされていません。
検討会は原則として1ヶ月に1度行なわれるのに、1ヶ月も2ヶ月も議事録が公開されないのでは、到底リアルタイム公開とはいえません。 これでは市民は正確な情報に基づく行動や意見投稿をすることができません。速やかなリアルタイム公開を求めます。

2 発言者名を明らかにしてください。

 議事概要・議事録とも、いまだに発言者名を伏せたものになっています。
そのためどんな論議がなされているかとてもわかりにくい状況です。発言者名の公開を再度強く求めます。


第4 市民集会への参加について

 私たちは、推進本部・検討会が、一般市民に対する公聴会を行なわない中、私たちの主催で市民に一般公募して公聴会の集会形式を開催することとしました。8月31日午後、弁護士会館2階「クレオ」にて、「市民の裁判員制度つくろう 市民が開く『裁判員制度』公聴会」を開催します。

 是非、市民の声に耳を傾けて今後の制度設計に役立ててもらいたいとおもいますので、顧問会議委員・検討会委員の皆様、そして推進本部事務局の方々に是非参加されたく要請いたします。
                                以上